赤ちゃんのためのミルクや哺乳瓶の備蓄について、悩んでいませんか?
災害時には、避難所に支援物資が届くことがあっても、赤ちゃんのミルクの支給はあまり期待できません。
ミルク育児の場合はもちろん、母乳育児の場合でも、ストレスにより母乳の出が悪くなってしまうことも想定できるので、ミルクの備蓄は必ず十分にしておく必要があります。
この記事では、保育園で管理栄養士として働いていた経験があり、園の非常食やミルクの備蓄にも携わっていた私が、「ミルクの備蓄のポイント」や「備蓄に向いているミルクの種類」、「哺乳瓶について」などをまとめています。
おすすめの商品も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
大切な我が子を守るため、きちんと見直しも行いましょう!
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赤ちゃんのためにミルクや哺乳瓶を備蓄することの大切さ
災害時には、避難所にて食事や衣類、衛生用品など様々な支援物資が支給されることもあります。
ですが、赤ちゃんのための非常食(ベビーフードなど)やミルクは、支給が遅れるか十分に支給されないと想定しておく方が良いです。
支給されても、普段飲み慣れていないメーカーのミルクや初めて使う哺乳瓶では、赤ちゃんが受け付けてくれないこともあります。
赤ちゃんにとって、ミルクは成長に欠かせないとっても大切な栄養源。それは災害時だろうと同じですよね。
母乳育児の場合も、ママがいれば大丈夫と思わずに、ぜひミルクを備蓄しておくことをおすすめします。
ママと赤ちゃんが必ずずっとそばにいられる保証もないし、ママも十分な栄養を摂ることが難しいと想定されるので、栄養面に関してはより安全な『ミルク』を備えておくべきです。
備蓄のポイント
ミルクの備蓄で最も重要なのは、飲み慣れたものを備蓄する、または必ず事前に試すことです。
いくらミルクや哺乳瓶の備蓄を十分に行っていても、赤ちゃんが飲んでくれなければ全く意味がありませんよね。
ミルクもメーカーによって、甘みが強かったり弱かったりと味が違います。
赤ちゃんにも好みがあり、大人のように我慢することができないので、必ず事前に試したものを備蓄しましょう!
ミルクや哺乳瓶の備蓄におすすめなミルクの種類
ミルクと一言で言っても、色々なメーカーからたくさんの種類がでています。
普段家庭では、大きい缶入りの粉ミルクを使うのが一般的かと思いますが、他にも個包装や固形になっているもの、液体などの種類があります。 それぞれメリットやデメリットもあるので、比較してまとめました!
スティック型ミルク | キューブ型ミルク | 液体ミルク | |
備蓄のしやすさ | ○ 軽い |
◎ 軽くてコンパクト |
✕ 重くて場所を取る |
量の調節 | ○ しやすい |
◎ 細かく調節できる |
✕ 開封後の調節不可 |
手軽さ | ✕ 調乳が必要 |
✕ 調乳が必要 |
◎ 開封後すぐ飲める |
水やお湯の必要性 | 両方必要 | 両方必要 | 不要 |
スティックタイプの粉ミルク
スティックタイプの粉ミルクは、50ml、または100mlずつ調乳できる量の粉ミルクが個包装になっています。
使い切りなので衛生的で、量の調節がしやすいのが魅力です。
封を開けて哺乳瓶に粉を入れ、溶かせるほどのお湯を注いでから水で温度を調節する必要があります。
災害時にお湯や水が使えることが必須。ミルク用の水の備蓄も忘れずに行いましょう。
キューブ型ミルク
キューブ型ミルクは、明治のほほえみで展開されています。
キューブ型の固形になっていて、使いたい分だけ哺乳瓶に入れるだけで軽量の手間がかからず、不安定な場所でも粉のようにこぼす心配がありません。
スティックタイプの粉ミルク同様、お湯で溶かして水で温度を調節しなければならないので、水の備蓄は必須です。
こちらはよりコンパクトで軽いので、持ち運びにも便利!
液体ミルク
液体ミルクは、すでに調乳されたものが缶に入っているので、水やお湯が必要なく、哺乳瓶に注いでそのまま常温で飲むことができます。
水が十分にあるとは限らない災害時では、最も安心な種類のミルクです。
デメリットは、1缶で200mlや240mlなどと結構量が多いこと。
ミルクを飲む時間や量がある程度一定な赤ちゃんには良いですが、まだ一度に飲む量が少ない赤ちゃんや飲む時間の間隔が定まっていない場合、一度開封すると衛生的ではないため、保存は不可能です。
また調乳済みな分1つ1が重く場所も取るため、避難バックに多く入れておくには向きません。
ただし、缶に付けたアタッチメントの上に、『ピジョン 母乳実感』の乳首とキャップが必要です。
アタッチメントを付けることで缶がそのまま容器代わりになりますが、乳首とキャップは指定のものが必要なので、注意してください。
災害時のミルクの備蓄、哺乳瓶はどうする?
ミルクの備蓄と必ずセットで考えなければいけないのが、哺乳瓶の備蓄ですよね。
普段は授乳するごとに哺乳瓶を水と洗剤で洗って、月齢が小さいときはさらに煮沸や電子レンジ、薬剤などを使って消毒をするかと思います。
災害時には、水を十分に使えない場合を想定して、これらは一切できないと考えておきましょう。
その場合、哺乳瓶はどうしたら良いのか・・・
例えば、こんな商品があります!
使い捨て哺乳瓶
Clovis Baby(クロビスベビー)
衛生的で軽いのが特徴の、「ステリボトル」なので、消毒が不要で袋からだしてそのまま使えます。
重ねられているので場所も取らず、0ヶ月の赤ちゃんから使えるので、災害時にはとても重宝すると思います。
日本正規品なのもうれしい!
チューボ
こちらも消毒済みの使い切りタイプ。
じゃばら式になっているので、とってもコンパクトなのが魅力!
吸口に特徴があり、向きを変えることで吸い出し量を変えることができるため、赤ちゃんの月齢によって調整することができます。
アタッチメントを付けられる液体ミルク
ミルクの種類としても紹介しましたが、『明治ほほえみ らくらくミルク』は、缶に液体ミルクが入っています。
セットで購入するとついてくるアタッチメントをつければ、缶にそのまま乳首を付けられるようになるため、哺乳瓶を用意する必要ありません。
ただ、やはり忘れてはいけないのが、必ずピジョンの乳首とキャップを用意することです。
乳首とキャップは使い捨てではなく洗わないと使い回しはできないため、数回分の備蓄は必要になります。
紙パックの液体ミルクに付けられる簡易乳首
ジェクスというメーカーの、紙パックの液体ミルクにそのまま付けられる乳首です。
新生児から使えて、装着もとっても簡単。
ベビー用の紙パック飲料ではほとんどのものに使うことができるようです。
災害時のために知っておきたい!紙コップでの授乳方法
使い捨て哺乳瓶やアタッチメント、簡易乳首などを紹介しましたが、それらをミルクを飲む回数✕数日分備蓄するとなると、結構な量になってしまいますよね。
いくら備蓄しても足りるかどうか不安もあると思います。
そんな時にぜひ参考にして欲しいのが、『紙コップを使って授乳する方法』です!
少量ずつをゆっくりと傾けながら口に含ませるようすると、うまく飲ませることができますよ。
赤ちゃんがコップ飲みを習得できていない場合は、以下の方法を参考にしてみてください。
紙コップを使った授乳方法
- 赤ちゃんの手がコップに当たってこぼれてしまわないようにします。小さい赤ちゃんであれば、おくるみのようにタオルで身体をくるんであげましょう。
- 赤ちゃんを縦抱きにします。眠いとうまく飲めないこともあるため、しっかりと起きているときにしましょう。
- 紙コップに、あらかじめ調乳したミルクを大さじ1程度入れます。
- コップで赤ちゃんの下唇とちょんちょんと刺激してあげると、哺乳反射で乳首を吸うような動きをしてくれます。
- 少しずつコップを傾けながら、ミルクを流し込みます。
注意
ただ、この紙コップでの授乳方法は、あくまで災害時の最終手段として考えておきましょう。
月齢が小さい赤ちゃんには、うまく飲ませるのは簡単ではなく、時間もかかってしまうことや、服を汚してしまう可能性もあります。
哺乳瓶の備蓄はしつつ、念の為に、という考えでの紙コップの備蓄をおすすめします。
ミルク、哺乳瓶のほかに災害時の授乳に必要な物は?
ミルク哺乳瓶のほかにも、必ず備蓄しておかなければいけないものがあります。
粉ミルクを使う場合、液体ミルクを使う場合、などで多少変わるので、それぞれに必要なものを選んで備蓄しておきましょう。
軟水
粉ミルクを調乳する場合に必ず必要なのが、水ですよね。
ミネラルウォーターには、『硬水』『軟水』と種類があります。
水に溶けているカルシウムやマグネシウムの量を数値化したものを『硬度』というのですが、その硬度が高いものを『硬水』、低いものを『軟水』と呼びます。
胃腸や内臓の機能が未発達な赤ちゃんには、硬度が高い『硬水』は負担がかかってしまう恐れがあるため、必ず『軟水』のミネラルウォーターを備蓄するようにしましょう。
卓上コンロ・小鍋
粉ミルクを調乳するときには、溶かすためのお湯も必要です。
電気やガスが使えない場合を想定すると、卓上コンロと小鍋などでお湯を沸かせるようにしておくと安心ですね!
電気が使える場合は、ポットやケトルでもOK。
使い捨てカイロ
こちらは必須ではないのですが、特に液体ミルクを使う場合『使い捨てカイロ』があると便利です。
液体ミルクは常温でも飲めるようになっていますが、赤ちゃんによってはミルクの微妙な温度に敏感な子もいます。
特に冬の時期は、温かめのミルクのほうが好む赤ちゃんが多いので、カイロで少し温めてあげるとよく飲んでくれるようになることもあります。
哺乳瓶や缶、パックの上からカイロを当てることで、少しずつ温かくなっていきますよ。
さらにその上からタオルで巻くとより温かくなります。
災害時のための粉ミルクや哺乳瓶の備蓄のまとめ
赤ちゃんは、災害時だろうと我慢したり臨機応変に対応することができないため、きちんとした備蓄や備えが必要です。
また、備蓄する前には、必ず赤ちゃんに実際に試してみることを忘れないようにしましょう!
十分な量の備蓄をしていても、赤ちゃんが飲んでくれなかったり好まなかったら、何の意味もありませんよね。
それぞれの家庭や赤ちゃんにあった種類を選び、安心できる備蓄や備えをしましょう!
定期的な見直しも忘れずに行ってくださいね!
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